土鍋による炊飯は、水の量や火加減など何かと面倒に感じる方も多いのではないでしょうか?土鍋での炊飯は、実際にはあまり難しいことはなく、一度やってみると「あ、こんなに簡単なんだ」と思えるほどです。土鍋によるご飯の炊き方を一緒に学んでいきましょう。
土鍋でご飯を炊く前に
ご飯を炊く前に、まず土鍋を準備する必要があります。炊き方に入る前に、土鍋の形状や容量について確認しておきましょう。
どんな土鍋を使用する?
土鍋には、主に炊飯専用の土鍋と鍋料理に使う土鍋の2種類があります。
炊飯専用の土鍋は、深さがありお釜に近い形をしているのが特徴です。一方、鍋料理用に使う土鍋は口が広く、浅めの作りになっています。
深い鍋の方が熱の対流を生み、お米全体が均一に加熱されやすくなりますが、どちらの土鍋でもご飯を炊くことができます。ただし、炊きたいご飯の分量と鍋の容量についてはきちんと確認しておきましょう。
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炊飯専用の土鍋は、「3合炊き用」のように、推奨量が設定されています。この量を上限として炊けば問題ありません。
一方、鍋料理用の土鍋を使用する場合は、鍋の容量の6~7割を目安に、ご飯の量を決めた方が良いでしょう。というのも、鍋料理用の土鍋は、炊飯専用のものよりも口が広く、鍋の容量上限までご飯の量を炊いてしまうと、吹きこぼれやすくなります。
鍋料理用の土鍋で、炊きやすく美味しいご飯を作るためにはご飯の量は鍋の容量に対し3分の2程度にするのがおすすめです。
意外と簡単!?土鍋ご飯の基本の炊き方
では、土鍋を使ったご飯の基本的な炊き方について、順を追って説明します。
下準備の手順
まずは下準備です。お米を研いで浸水させる作業を丁寧に行いましょう。
その後、周りからかき混ぜながら、手のひらで押すようにして研いでいきます。力を入れすぎないように注意し、研いだ水が澄んでくるまで繰り返しましょう。
吸水は、お米の芯までふっくらと炊き上げるために必要不可欠な手順です。吸水前は半透明だったお米が浸水させると乳白色に変わります。
2合であれば、360~400ml、3合の場合は、500~600ml程度を目安にすると良いですね。
なお、土鍋によって炊き上がり具合が異なりますので、何度か土鍋炊飯を経験しながら好みの水加減を調整してみましょう。
土鍋によるご飯の炊き方
いよいよ炊飯です。
2~3合を炊く場合は、約10分程度で沸騰するでしょう。土鍋によっては沸騰が判りにくい場合があります。慣れるまでは、蓋をとって沸騰しているかを目で確かめても良いですね。
10~15分たったら、蓋を開けて、中の水分の残り具合を確かめます。まだ水気があるようなら弱火のまま火にかけましょう。
「蒸らし」は、ご飯を芯までふっくらと美味しく仕上げるための工程なので、決して蓋を取らないようにしてくださいね。
これで土鍋ご飯の完成です。蓋と土鍋の間に布巾を挟んでおくと水滴が付かず、おひつ代わりとしても使えます。
おこげを作るには、蒸らす前の工程で「中火で10秒程度加熱する」ところを、強火で10秒程度加熱してみてください。パチパチと焼ける音が聞こえる場合もあります。
上手におこげにならなかった場合は、さらに中火で10~20秒加熱しても良いでしょう。何度かトライしてお気に入りのおこげを調整してください。
1合でも美味しく炊ける?
1合のお米でも、上記と同様の手順で土鍋ご飯を炊くことができ、少量でも美味しいご飯が味わえます。お水の量は200mlを目安にすると良いでしょう。
【応用編】土鍋で玄米ご飯や炊き込みご飯にトライしよう
土鍋では、白いご飯だけでなく、玄米ご飯や炊き込みご飯も楽しむことができます。白ご飯の炊飯に慣れたら、トライしてみてはいかがでしょうか?
玄米ご飯の炊き方
白米よりも食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富な玄米は、炊飯器よりも土鍋で炊いた方が美味しく仕上がります。玄米の炊飯手順をご紹介します。
洗った後は、最低2時間以上は浸水させましょう。6~7時間が理想です。浸水した後は、ざるに上げ、水をきります。
炊き込みご飯の作り方
次は、炊き込みご飯レシピの紹介です。
今回は、市販の具材を使って手軽にできる『ツナとなめ茸の炊き込みご飯』を作ってみましょう。
材料
- お米・・・2合
- なめ茸・・・1瓶
- ツナ・・・1缶
- しょうゆ・・・小さじ2
- だし汁・・・380ml
作り方
- 研いだお米を土鍋に入れ、だし汁を加えて20~30分程度浸水させます。
- なめ茸、ツナ、しょうゆを加え、軽くかき混ぜます。
- 「土鍋ご飯の基本の炊き方」の要領で、ご飯を炊きます。
だし汁で浸水させることによって、しっかりと和風味楽しめるご飯に仕上がります。包丁を使わずに、簡単に炊き込みご飯ができるので、ぜひ試してみてくださいね。
好みの炊き加減を見つけよう
土鍋での炊飯は、最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、何度か炊いていくうちに慣れていきます。水の量や火加減を少しずつ調整しながら、自分好みの美味しい土鍋ご飯の炊き方を見つけてみてくださいね。